CAE/CAD/CAM CONSULTANT 有泉技術士事務所

有泉さんの定義する製造業のあるべき姿をお教え下さい


■質問■

<前略>

久々に、貴ホームページをじっくり拝読させて頂きました。興味深いタイトルですが鍵が開いていないため拝読できなかった記事も多く、閲覧会員の申し込みを近日中に行わせて頂くつもりですのでよろしくお願い致します。

ところで、弊社でもご多分に漏れず全く物が売れない状況に陥っております。そして昨年9月には、この緊急対策としての大幅な減産や様々なコスト削減の方向性を示し、先走りと懸念される中、我々のこれまでの常識から考えると、かなり思い切った取組を進めております。

一方年明け以降、長中期も含めた今後の経済動向、さらには弊社のターゲットとする市場動向を詳細に分析予測すると、9月時点で策定した緊急対策では到底追いつかないであろうと言う結論に達し、改めての追加緊急対策及び、回復期の垂直回復を目指した長中期で戦略立案を3月中旬には策定する運びになりました。

そして2月末の役員会に向け、戦略骨子のすりあわせを目的に、貴ホームページ閲覧を含め、情報収集を行っていた次第です。

私ども開発部門の緊急対策としては、大幅な開発項目の削減、残った開発案件についての開発期間の大幅延期と開発内容の見直しを打ち出す予定です。さらに長中期計画としては、緊急対策で捻出できた設計工数を使い、開発部門の大幅な体質強化を図ろうと考えております。

具体的には、固有技術の徹底継承や設計者一人一人の技術力向上などによる全技術力の底上げ、最新IT技術を駆使したフロントローディング開発体制の確立、製造部門連携によるコンカレント開発体制の確立などを考えております。

そして私どもが打ち出すこの計画の中で、長中期の取組に対するご支援を先生にお願いできないかと考えており、2月末の役員会にも先生のプロフィールを示して、上記計画を打ち上げようと考えております。

一方弊社役員会の参加メンバーの中には、弊社中興の祖である**相談役や先代社長の@@会長がおり、社長も含め、それぞれ確固たる経営理念と製造業のあるべき姿の一家言を持っております。三者微妙な違いはありますが、大筋は同じ考え方と我々は理解しており、その理解の基に行った過去の上申は、概ね問題とされず採用されて参りました。

そして三者が共通に持つ考えに、欧米流の製造業における経営スタイルの否定があります。一例を挙げると、先生も各所でゴーン改革の実効性に疑問を呈しておられるようですが、弊社の三名も当初から同様のコメントを社内的には発しておりました。そして欧米かぶれしたコンサル嫌いも共通しており、これまでの高名なコンサルタント達が頻繁に売り込みに参って居るのですが、提案段階で門前払いされている状況です。今回先生のご支援を上申してゆく際、先生も上記コンサルタントと同類と見なされ、頭から拒否されかねないおそれがあります。

そこでご質問ですが、先生がお考えになる「製造業のあるべき姿」とは何でしょうか。貴ホームページの各所で触れてはおられるのですが、まとまった形でのお考えをお示し頂けますと助かります。恐らく私が理解している先生のお考えであるならば、先生にご支援を仰ぎたいことと、先生のお考えを前もって三者に説明してあれば、問題なく快諾されると思いますので。

<後略>

■回答■

私が定義する21世紀を勝ち抜くことができる我が国製造業のあるべき姿は、以下の姿になります。

21世紀を勝ち抜く製造業に課せられた使命は、そのものづくりを通じ、社会正義に反することなく、適正な利益を上げ、株主に適正な配当を行う事にあると考えます。利益の分配に際しては、その利益を上げるために身を粉にして働いた従業員に対しても、応分の還元(分け前)がなされることは当然です。さらに納税の義務は基より、企業活動を行って行く上で、協調関係にある社会への適正還元も忘れてはなりません。

そしてこれらの責務を各製造業が果たすためには、“旬でよく売れ稼げるる商品”を常に開発し続ける必要があります。要するに全世界の顧客ニーズにマッチした、安全で高品質且つ適正価格の製品を、より短期間且つ低コストに開発できる実力を持ち、常に安定した商品開発と製品供給が叶うことです。そしてその結果、我が国製造業が潤い、株主が潤い、従業員が潤い、関係者が潤い、国民全体が潤う構図を実現できる事が我が国製造業が目指すべき姿とも言えるでしょう。

さらに、ますます厳しさを増すグローバル競争の中で、我が国製造業が勝ち抜くためには、強靱な体力(開発力・生産力・販売力)を付ける事が必須で求められます。世界中の顧客に喜んで購入・使用いただける、高性能・高品質・低価格な製品を投入し続け、しっかり稼ぎ続けることができる体力です。

このためには、生み出した適正利益の中から、将来(5年〜15年先)を目指した的確な先行投資(先端技術の仕込み・優秀な人材の確保育成・工場用地や先端設備などの確保など)を行うとともに、ともすれば崩壊しようとしている自分たちの足下(商品・製品開発力の低下=設計力の低下)を、しっかり固めることが最優先で求められていると考えます。

尚従業員の雇用形態についての私の考え方は、終身雇用を是と致します。特に知的作業の集合体である商品設計・開発・さらには物作りの勘所は、それを担う人材如何でその体力に大きく差が生じます。

しかし、業績貢献と連動しない年功序列には賛同できません。少なくとも“働かない人間”“仕事を作り出す人間”“周囲の業務の足を引っ張る人間は”利益追求を目的とする民間企業としては不要な人間(人材ではない)です。このような人間にまで闇雲に応分以上の賃金を与え続けたり、在社年数だけでポジションを与えるような、愚かな習慣は容認致しません。

いずれにしろ、詳細な貴社の状況をお聞きした上でないと断定的な言い方はできませんが、恐らく貴社の今後の取組には現状の問題点を洗いざらい把握して、的確且つ最短で改革を成し遂げる取組が必要になると思います。その際改革に取組む者達が心得るべき心構えを、参考に添付致します。



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設計改革を成し遂げる鬼の十訓     有泉徹

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